栄養が足りていなくてもすぐさま体調を崩すわけではないし、
なんならそこそこの年齢まで
一見元気そうに生きていたりしますが、
たんぱく質・脂肪・炭水化物に加えて
ビタミンとミネラルをまんべんなくとっていたら
(野菜やカトルボーンを日常的に食べて日光浴をさせていたら)
そっちのほうがより元気で長生きになります。
市販の混合種餌を主食にするなら必要なもの
タンパク質、脂肪、炭水化物 ビタミンB少し 種の餌(雑穀 あわ、ひえ、きび)など
ビタミン(ビタミンAやビタミンBなど) 野菜 特に緑黄色野菜
ビタミンD3 直射日光(窓を開けて!窓ガラス越しは期待薄 網戸OK)
カルシウムなどのミネラル ・・・ボレー粉や カトルボーン
Q.あれこれ与えなくても、栄養がまとめて取れる餌はありませんか?
A.総合栄養食のペレットフードが市販されています。
タンパク質・脂肪・炭水化物にビタミン(ビタミンD3含め)ミネラル、全部を含むので、
水とこれだけで飼うことができます。
総合栄養食ではないペレットフード(種餌に添えるための栄養補助食)も、ペレットと表記して市販されていることがあります。
裏面をよくみましょう。
Q.カルシウムの吸収を調節するビタミンDは、日光浴で体内でつくれると聞きましたが、
食べ物からは取れないのですか?
A.穀物食や果実食の鳥が日常的に食べるものには、ビタミンD (D2とD3) が含まれません。
鳥用の総合ビタミン剤とかペレットフードからは、ビタミンD3をとることができます。
一般的なビタミンD
ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)・・キノコ類(しいたけとか)酵母に入っている 1)。
ただし鳥は利用できない 2)。
ビタミンD3(コレカルシフェロール)・・・動物性食品(魚とか卵)に入っている 1)。
紫外線(UV-B)をあびると、尾脂腺でプレビタミンD3が
合成される。これが羽繕いで口に入り、肝臓でビタミンD3
となる2)。
1)七訂食品成分表2018,香川明夫監修, pp.63,女子栄養大学出版部,2018
2)Current Therapy in Avian Medicine and Surgery, In: Speer B.L. ed. pp.382. ELSEVIER 2016
Q.日光浴は、窓ガラスが閉まっていては駄目ですか?
A.窓ガラスは紫外線を一部カットするので、ビタミンD3は作れません。
紫外線には、波長の異なるA,B,Cの3つ(UV-A,UV-B,UB-C)がありますが、このうち、ビタミンD3を合成するのはUV-Bです。
しかし、紫外線カットの窓ガラスでなくてもUV-Bは窓ガラスで大半がカットされてしまいます。
体重の10~20%の食餌というのが、食餌量を考えるとき、目安になります。
しかし、あくまで目安でしかありません。
小鳥には一日に体重の10%の餌をあげておけば大丈夫!というのは、
人間で例えると、10代後半で体育会系部活を毎日している人と、40代デスクワーク中心の生活で特に運動はしていない人に、同じ体重で同じ身長だから、同じ内容のご飯で大丈夫!といっているようなものです。